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9. 便利なFTOOLS (USEFUL FTOOLS)

9.1 fhelp

fhelp は ftools の man のようなものであると思えばよい。 ftoolでこんなことがしたいが、どういうコマンドを使ってよいか わからないという場合には、
	  fhelp ftools
と打つと、コマンドリストとその簡単な説明が表示される。 また、個々の ftools の使いかたなどを知りたいときには
	  fhelp (コマンド名)
とすればよい。

9.2 addarf / addrmf

arf / rmfファイルを重みをつけて足すことができる。
	  addarf 'foo.arf goo.arf' '0.5 0.5' hoo.arf
	  addrmf foo.rmf,goo.rmf 0.5,0.5 hoo.rmf
とすると foo.arf と goo.arf に同じ (0.5と0.5)重みをつけて 足し hoo.arf に書き出すことができる。 また foo.rmf と goo.rmf に同じ (0.5と0.5)重みをつけて 足し hoo.rmf に書き出すことができる。

9.3 fdump

fits file を ASCII として書き出すことができる。
	  fdump infile outfile columns rows
というかたちで使う。columns と rows には、出力したい columns と rows の名前を指定できる。 最も簡単な使いかたは
	  fdump file.fits
とし、出力先やどの column, row をとりだすのかきかれる度に答えれ ばよい。 特定の extension だけ取り出したいときには(ここでは2を取り出す)
	  fdump file.fits[2]
などとすればよい。実行すると
	  Name of optional output file[STDOUT]
ときかれるので、ここで出力するファイル名を指定できる。 STDOUT とすれば、標準出力に書き出される。

9.4 mathpha / grppha

8章に詳しく書かれているのでそちらを参照。


9.5 QDPのコマンド概要 (Overview of QDP commands)

簡単なコマンドの実行例を示します。詳しくは正規のマニュアルを参照9.1

9.5.1 ファイルの構成 (Files)

qdpのファイルはデータファイル(file.qdp)と書式ファイル(file.pco)からなる。 file.qdpの中身は"X Y1 Y2..."とか"X Xerr Y Yerr" とか"X X+err X-err Y..."の書式になっている。 いくつかの例をあげておく。

例1)X Xerr Y の場合のfile.qdp
read serror 1
1	0.1	2
2	0.15	1.8
3	0.1	2
....

例2)X Xerr Y1 Y1+err Y1-err Y2
read serror 1
read terror 2 
1	0.1	2	0.1	-0.2		3
2	0.15	1.8	0.1	-0.15		2.5
3	0.1	2	0.1	-0.2		2.8
.....
例3)X Xerr Y で二つのデータセットがある場合。noで区切られる。
read serror 1
1	0.1	2
2	0.15	1.8
3	0.1	2
....
no	no	no
1	0.1	3
2	0.2	2
3	0.12	4
4	0.1	5



9.5.2 起動と終了 (Start and End)

$ qdp file.qdp
PLT> @file.pco     <--- 書式ファイルの読み込み(あれば)
PLT> plot         <--- プロット
PLT> quit         <--- 終了

9.5.3 全体 (Overview)

PLT> plot           <--- プロット
PLT> skip on	<--- noで区切られたデータセットの番号が1,2,3の順番になる。
PLT> view 0.1 0.1 0.9 0.9   <--- 画面表示の範囲指定。(x0 y0 x1 y1の順番)

9.5.4 色 (Colors)

PLT> color ?
 PGPLOT colors are:
  0=Black,     1=White,       2=Red,         3=Green,
  4=Blue,      5=Light blue,  6=Magenta,     7=Yellow,
  8=Orange,    9=Yel.+Green, 10=Green+Cyan, 11=Blue+Cyan,
 12=Blue+Mag, 13=Red+Mag,    14=Dark Grey,  15=Light Grey
PLT> color 3 on 4   <---  4番目のデータセットの色を緑にする。

9.5.5 シンボル (Symbols)

PLT> marker ?   <--- シンボルの番号の対応が表示される。
PLT> marker 17 on 4 <--- 4番目のデータセットのマークを●にする。

9.5.6 ライン (Lines)

PLT> line on 2    <--- 2番目のデータセットをラインでつなぐ。
PLT> lstyle ?
 PGPLOT line styles are:
 1=Solid, 2=Dash, 3=Dash-dot, 4=Dot, 5=Dash-dot-dot-dot
PLT> lstyle 1 on 2     <--- 2番目のデータセットのラインの種類はsolid

9.5.7 ラベル/タイトル (Labels/Titles)

PLT> label x "xtitle"                <--- x軸のタイトル
PLT> label y "ytitle"                <--- y軸のタイトル
PLT> label t "top title"                <--- 図のタイトル
PLT> label f "filename"                <--- ファイル名を表示させたければ
PLT> label pos y 2.5                 <--- y軸のタイトルの位置を指定
PLT> window 1         <--- 1番目のwindow (もともと一つなら関係ない)
PLT> label 1 p 1.5 2.5 "hogehoge" jus left  col 3 cs 1.5 
    <--- 1番目のラベル(hogehoge)を(x,y)=(1.5, 2.5)に貼る。(左揃え、サイズは1.5、色は3)
PLT> label 2 p 1.5 1 " " li 90 1 ls 1
   <--- 2番目のラベルは (x,y)=(1.5, 1)から垂直に上にのびる直線。
PLT> csize 1.5        <--- ラベルのサイズの変更
PLT> label rotate      <--- 縦軸の数字を回転。
PLT> font roman       <--- フォントをromanにする。

9.5.8 ファイル出力関連 (File input/output)

PLT> hardcopy output.ps/cps    
    <--- output.psというpostscriptファイルに出力。(/cpsはカラーで表示の意味。/psとすればモノクロ)
PLT> wdata output              <--- output.qdp ができる。
PLT> whead output              <--- output.pco ができる。


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平成21年8月20日