Suzaku RIKEN Home
Question ID = 0097

Assigned Member (担当者)

2008-04-15 M.Suzuki

Name and Institute (質問者/機関)

萩原 利士成 / ISAS

Question (質問)

2005/9/2 NEP観測時のrev2.1データを解析中に xisnxbgenで作成したバックグラウンドデータと、観測データのゲイン が合わないという事態に遭遇しましたので報告致します。 使用したデータ(プログラムも含め全て最新のものを使用してい ます)
 >観測データ
rev2.1 2005/09/02 NEP観測データ ae100018010

 >xisnxbgenが使用するCALDBデータ
ae_xi1_nxbsciof_20071226.fits
ae_xi1_nxbvdchk_20071226.fits
ae_xi1_makepi_20080131.fits

 >添付図の説明
以下のデータを5.9keVのキャルソース付近で描いたものです。
1.観測データ(2005/9/2)
2.nxbgenで生成したnxbデータ
3.元のnxbデータ(ae_xi1_nxbsciof_20071226.fits)にxispi(xpi)をかけた後
  xselect(xsel)で読み込み、time  filter をかけて
  観測時間の前20日と後ろ30日のみを切り出した後 
  (nxbgenにおけるtime_min=-20,time_max=+30と同等の処理)、
  もう一度xispiをかけたnxbデータ(corによるソートなし)
4.nxbevent= 3で作成したデータ としてxisnxbgenを走らせて作成したデータ
となっています。

2で使用したコマンド
xisnxbgen nxb.bg nep050902flare.pha DETREG ../region/ 
exclude.reg ../../auxil/ae100018010.orb ../../auxil/ae100018010.att
ehkfile=../../auxil/ae100018010.ehk pixq_and=0 time_min=-20 time_max=+30

4で使用したコマンド
xisnxbgen nxb.bg nep050902flare.pha DETREG ../region/ 
exclude.reg ../../auxil/ae100018010.orb ../../auxil/ae100018010.att
ehkfile=../../auxil/ae100018010.ehk pixq_and=0 time_min=-20 time_max= 
+30 nxbevent=backgrd/ae_xi1_nxbsciof_20071226_pi_aug15-oct01_xs_pi.evt

 >原因として考えている事
xisnxbgenのデータハンドリングは
1.xispiでnxbデータにPHAを入れる
2.上記にcleansisをかける
3.観測データのcor比を計算
4.上記cor比を元にnxbデータのうち指定時間に観測されたもののみをソート
という流れになっているようです。
1でxispiを適用した際にはnxbデータ全体を読んでいるた 
め、ゲイン補正は2005/9/2基準ではなく
もっとxisが劣化した時期を基準に行われます(結果、 
2005/9/2付近のデータは高エネルギー側にずれるように補正される)。
4のステップではxispiが読む時間情報の書き換えが行われないた 
め、作成されたデータに対してxispiをかけても変化はありません。

Answer from(回答の文責)

石崎 欣尚 / 首都大学東京

Answer (答え)

この件について調べてみたところ、HEASOFT 6.4 に入っている xispi (version 2007-05-30) にバグがあって、 イベントの時間に応じて CALDB から適切な時間帯のパラメータを 選び出す部分が全く働いてなかったことが判明しました。

そのため、ヘッダの (TSTART + TSTOP) / 2 の時間に おけるパラメータ (ほぼ観測の平均時) でのパラメータを ずっと使い続けるような仕様になっていました。 短い観測期間のイベントファイルではほぼ問題には なりませんが、NXB event のような長い期間のデータでは gain が合わないなどの問題が発生します。

この問題は HEASOFT 6.4.1 (2008-04-21 リリース) に入っている xispi (version 2008-04-10) では修正済みとなっています。 特に、xisnxbgen で作成した NXB スペクトルをおもちの方は、 最新の HEASOFT および CALDB を使って作り直して下さい。

(下図の水色が石崎氏により修正されたxispiを使用した場合のnxbgenの結果。 問題点が改修されている。)

Status (詳細なステータス)

2008-04-15 Done
Suzaku Official Page Suzaku Help Desk Japan Suzaku Help Desk GOF Suzaku RIKEN Page RIKEN Makishima Cosmic Radiation Laboratory