Assigned Member (担当者)2006-12-12 玉川 徹Name and Institute (質問者/機関)有元 誠 (東京工業大学・博士1年)Question (質問)HXD のデッドタイム補正について、質問が有ります。スペクトルのデッドタイ ム補正はファーストステップのマニュアルを見てわかったのですが、ライトカー ブのデッドタイム補正のやり方がどうもよくわかりません。 p.40 の Box の注意書きにはそのやり方が書かれているのですが、言葉だけで はどうもうまく理解できません。具体的な例でそのやり方を教えてもらえない でしょうか? よろしくお願いいたします。Answer from(回答の文責)Suzaku Help DeskAnswer (答え)今のところ、デッドタイム補正してライトカーブを描くための、専用のツール は存在しません。ファーストステップガイドの記述を良く読んで内容を理解し、 自分でツールを開発してください。 参考までに、raw light curve と pseudo light curve を作り、lcmath か lcurve で二つの比を取ると、簡易的にデッドタイム補正されたライトカーブ を作ることができます。この際、pseudo event の抜き出しや、統計誤差など については、以下の磯部氏(理研)からのコメントも参考にしてください。 自分でデッドタイム補正をする場合、もし、以下のコメントやマニュアルを読 んでもわからず、近くのスタッフに確認してもわからない場合は、遠慮なくヘ ルプデスクに再質問してください。また、有元さんが良いツールを開発された 場合は、ヘルプデスクにご一報ください。 よろしくお願いいたします。 ----- (磯部氏コメント) ----- ライトカーブの dead time 補正に関して、私が NGC 4945 でやったときのロ グをもとに、すこしコメントします。Rev 0.7 を解析したときのものなので、 Rev 1.2 で違っていたら失礼。 (1) pseudo light curve を作る。もとのイベントファイルから pseudo light curve を作っただけではだめ。HITPAT/GRADE selection で"実効的"なdead time が出来てしまうため。pseudo light curve を作るときには、 hxddtcorのオプションで、save_pseudo=yes でできた pseudo event file をつかうか、light curve だけ解析したい場合 には、"Grade_HITPAT<=1&&GRADE_QUALITY==0" なるセレクションを行なわない といけない。実際にセレクションを行なった場合と行なわなかった場合の pseudo curve を比較してみると良い。くわしくは、Rev0.7当時のスペクトル 用の dead time selection のperl スクリプトを読めば分る。(読んで考えれ ば何でも分るのだ!!!) (2) lightcurve に対する演算を行なう ftool に lcmath というのがある。 "math" とあるが、実は四則演算を行なってくれる。ただし、poisson 統計に 従った誤差伝搬を"正しく"行なってくれるため、dead time 補正に利用したと き、統計エラーが正しくないことに注意。 1 bin =1000 secでライトカーブを作ったとする。1 bin には ざっと 250 pseudo event がいる。lcmath は data / (pseudo / 4) を行なうときに、 sqrt(250)/250*4 = 0.252(25.2%) の誤差を、ご丁寧に伝搬させてくれる。しゃ れになりません。FI = XIS0 + 2 + 3 などでライトーカーブを作るなら、これ で良いのだが...ちなみに、オプションを調べてみたが、(片方の誤差だけ?)伝 搬しないようにするのはだめらしい。 (3) 仕方がないからどうするか。fdump などで、ライトカーブを txt file に 変換して、自分で計算する。 あしからず。 Status (詳細なステータス)2006-12-12 Accept2006-12-12 Cont. 2006-12-14 Reso. 2006-12-15 Done ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |